農作業メモ
水稲田植え時に苗の葉数2.5枚、草丈13cm程度に
なるように育苗作業を行いましょう!!
●ハウスへの搬出と管理
低温時にハウス内に搬出すると生育が不順となるので、ハウス内の温度が上がらない日の搬出は控えましょう。また、苗箱の温度が急激に下がるのを防ぐため、搬出後の水やりは覆土が落ち着く程度としましょう。
4月下旬の育苗期間は日中の気温が高めとなり軟弱徒長しやすく、細菌性病害も発生しやすくなるので、ハウスの温度と水管理に十分注意しましょう。
ハウスに搬入後は、寒冷紗を掛けて強い日差しを避けますが、掛けっぱなしにしないよう3日ほどで取り外します。また、水不足でヤケ苗がでないように乾きに応じたかん水を行いましょう。ただし、午後3時以降のかん水は床土の温度が下がり、湿りがちになって徒長したり、急に冷え込んだときは立枯病の原因となるので避けましょう。今年も高温期の登熟を避けるために、県では『5月15日を中心とした田植え時期の繰り下げ』を呼びかけています。田植え時期に合わせた計画的な育苗作業を進めましょう。消毒・浸種作業も苗の完成時期を見据えて開始しましょう。
●播種~出芽
播種量は、1箱当たり乾籾で120グラム以下とします。事前に空苗箱で試し播きを実施して、播種量を確認しましょう。
育苗器は、使用前にサーモスタットや温度計を点検しておきましょう。出芽は28℃で2日~2日半ほど加温します。加温中の温度もこまめにチェックしましょう。鞘葉を覆土上に約1cm出芽させましょう。
日中30℃を超える場合は、換気を行います。苗の硬化初期に夜5℃以下の低温が予想される場合は、保温に努めましょう。ただし、田植え1週間前ごろからは、夜間でもビニールを開けて外気温に慣らしてください。
田植えは適期に実施!
コシヒカリの田植えは5月15日を中心に行ってください。これは、出穂期(稲穂の約半分が出る頃)を8月5日以降にするためです。登熟期に27℃以上の高温が続くと、乳白米等の白未熟粒の発生の原因となり品質低下を招きます。そのため高温登熟を避けるために、田植えは適期に行いましょう。
●田植え
苗箱に、前半の病害虫防除としてDr.オリゼフェルテラ箱粒剤を一箱当たり50グラム散布し、水をまいて土の表面に落ち着かせます。
植え付けは、1株3~4本、坪当たり60~70株です。分げつの遅れを防止するため、深植え(3センチ以上)しないよう注意しましょう。
●除草剤
田植え後の除草剤は、圃場の条件によって使用する剤を選択します。それぞれ散布の時期が異なりますので、ラベルや稲作ごよみを事前に確認してから散布しましょう。効果を保つため、散布後7日間は落水や掛け流しをしないようにします。
◆「米づくりノート」は強い味方
水稲農家の皆様には、「米づくりノート」をお届けしています。作業に欠かせない技術情報が掲載されていますので、稲作ごよみや今後発行される特報と併せて活用しましょう。
◆作業内容はすぐ記帳を 夏に配布される栽培管理記録用紙には、肥料や農薬の使用日と使用データ記入欄があります。後でスムーズに転記できるように、作業内容はその日のうちに米づくりノートに記帳してください。
また、米づくりノート31ページ「黒部米GAPチェック票」も併せて活用しましょう。