農作業メモ
水稲活着後は浅水管理で早期分げつを確保しましょう!
田植え後には水の管理と雑草防除など大切な作業が続きます。初期分げつ確保と丈夫な根の生育のため、作業は確実に実施しましょう。
●水管理
田植え直後3~4日間は、植え傷みの防止と保温のために、水没しない程度の深水にします。苗が強い水流で浮き上がらないよう、ゆるやかにかん水しましょう。
活着後は浅水管理に切り替えます。かん水は朝夕に行い、日中は止め水で水温を上昇させて昼夜の温度差から苗を守り、初期分げつをうながします。
●除草剤は適期散布を
田植え後の除草剤散布については、使用適期内に実施し、まき遅れて雑草を残すことのないよう注意しましょう。
効果を上げるために散布後7日間は落水やかけ流しをせず、止め水にしておきます。なお、強風の日は田んぼ以外に薬が飛散する可能性があるので、散布を避けましょう。
初期除草剤使用後に中期剤を散布する場合※散布前に軽い田干しや水の入れ替えを行う。
●つながった溝に仕上げる
夏の「出穂後の湛水管理」と秋のコンバイン作業のため、中干しをしっかりしておくことが重要です。そのため、溝掘りは6月上旬までに遅れないよう実施します。この溝は干す時の排水効果を高め、また、夏の入水の際には田んぼに水をいきわたらせてくれる役目も担いますので、溝同士は必ず連結させて、水尻につなげてください。
特に田んぼをぐるりと囲む線と中央の1本はしっかり掘ります。水の溜まっているところや乾きにくい部分は溝の本数を多めにしましょう(5メートル程度の間隔に1本が目安)。
また、干し具合を確認した時に水が溜まったままの箇所があれば中干し不完全です。
●追肥の準備
6月20日頃から、中間追肥として「エスアイ加里特号」を散布します(10アール当たり10キロ)。根の活力を高める肥料なので、事前に必要量を準備しましょう。
大豆
播種前の排水対策と土壌酸度矯正が重要!
●排水の良い圃場づくり
耕起前から用水口の水漏れを防止し、額縁排水溝を早めに設置して排水の良い状態にしておきます。
●土改材散布
大豆栽培に適した土壌(pH6・5)にするため、10アール当たり、粒状貝化石は150キロ以上、チャンピオンは60キロ以上を耕起前に散布します。
ヘアリーベッチをすき込む場合は、播種2週間前までにすませましょう。
●種子消毒
種子10キロに対し、クルーザーFS30を60ミリリットル塗沫して広げて1分間ほど乾かし、その後キヒゲンR2フロアブルを200ミリリットル塗沫し、ふたたび広げて乾かします。クルーザーマックス使用の場合は10キロに対し80ミリリットル、タルクを80グラム塗沫処理します(タルクは播種機の目詰まり防止のため)。
●播種同時作業
圃場が乾いた状態で播種します。種が露出しないよう深度は約3センチにします。欠株防止のため、播種速度は3連播種機で30アールを70分で終える程度(0・5メートル/秒)を目安としてください。基肥はBB特15号を、除草剤はトレファノサイド乳剤かラクサー乳剤をそれぞれ使います。
●播種後の排水対策
播種直後に圃場に雨水がたまると出芽・苗立ち不良の原因になります。播種機走行跡により排水溝のつながりが寸断されていないかをチェックし、必ず排水口まで連結させましょう。
☆ GAPチェックを忘れずに!
品質の向上や作業の安全等についての確認ができる『名水の里 黒部産大豆GAP(大豆作工程管理)チェック票』を活用し、作業内容の点検と今後必要な作業の確認を行いましょう。